12/30に続く、南米ドキュメンタリーの巨匠、パトリシオ・グスマン監督の傑作ドキュメンタリーを鑑賞する会の第二弾。
今回観るのは、現在UPLINK吉祥寺・京都等で新作映画「私の想う国」が公開中のグスマン監督の代表作、「チリの闘い」全3部です。
『チリの闘い』はパトリシオ・グスマン監督による三部構成のドキュメンタリー映画である。
東西冷戦期の1970年、チリでは選挙によって成立した世界初の社会主義政権が誕生し、サルバドール・アジェンデが大統領に就任した。「反帝国主義」「平和革命」を掲げて世界的な注目を集め、民衆の支持を得ていたが、その改革政策は国内の保守層、多国籍企業、そしてアメリカ合衆国政府との間に激しい軋轢を生み、チリの社会・経済は混乱に至る。
1973年9月11日、陸軍のアウグスト・ピノチェト将軍ら軍部が米国CIAの支援を受け、軍事クーデターを起こす。アジェンデは自殺(諸説あり)。以後、チリはピノチェトを中心とした軍事独裁政権下に置かれた。
パトリシオ・グスマンは、このチリにおける政治的緊張と社会主義政権の終焉を撮影・記録。クーデターの後、グスマンは逮捕・監禁されるも処刑の難を逃れ、フランスに亡命。撮影されたフィルムも奇跡的に国外に持ち出され、映画監督クリス・マルケルやキューバ映画芸術産業庁(ICAIC)の支援を得て、「史上最高のドキュメンタリー映画」とも言われる破格の作品を完成させた。
世界が混沌とする中で迎える2025年。今見るにふさわしい大作です。
13時から休憩を挟みつつ、3部を一気に連続上映します。
あたたかい飲み物やビールをご用意してのんびり観ていますので、正月のテレビ特番に飽きた方、どうぞお立ち寄りください。
飲み物のお供やおやつは、お好きなものをご持参いただけたら。
勝手に映画会 #2「チリの闘い」
日 時 2025年1月4日(土)
「チリの闘い」
13:00〜14:40 第1部 ブルジョアジーの叛乱(1975年/96分)
15:00〜16:30 第2部 クーデター(1976年/88分)
17:00〜18:20 第3部 民衆の力(1978年/79分)
監督・脚本 パトリシオ・グスマン
参加費 無料 1ドリンクオーダー
会 場 夕書房・文庫喫茶