ひとり出版日記


5月13日

 

東京・下北沢の本屋B&Bさんで、『家をせおって歩いた』の著者・村上慧さんと建築家で書店員の坂山毅彦さんによるトークイベント「家と本と移動をめぐる対話」を開催しました

 

あいにくの雨模様にもかかわらず、たくさんの方がお集まりくださり、家や本や移動についての濃密な対話に耳を傾けてくださいました。

 

本に綴られている「移住を生活する」プロジェクトに至るまでの村上さんの活動の経緯と作品紹介、坂山さんとの出会い、建築家である坂山さんが書店員をしているわけ、に始まり、建築とは、家とは、社会とは、とどんどんディープな内容に。

 

時間いっぱい話した後、会場からも鋭い質問が次々と。

一方的でない、とても刺激的な双方向対話の場になったことが、とても嬉しかったです。

 

その後のサイン会では、この本が非常にサインに適したデザインをしているという発見も(笑)。

 

お集まりくださった皆様、本当にありがとうございました!

秋には京都でイベントを予定しています。どうぞお楽しみに。


5月10日

 

「サンデー毎日」5月21日号書評欄「サブカル本の真骨頂」に、『家をせおって歩いた』の書評が掲載されました!

 

評者はライターの武田砂鉄さん

 

「移動する家への個々の反応が、日常を窮屈にする『常識』の所在を明らかにしていく」

 

本書の肝に鋭く切り込んでくださった評で、目の開かれる思いです。

武田さん、「サンデー毎日」さん、ありがとうございました!


5月7日

 

5月7日付「西日本新聞」朝刊の書評欄に、『家をせおって歩いた』初めての書評が掲載されました!

 

評者は歌人の松村由利子さん

 

「背負っているものの重みを意識しながら、自分の足で移動することーー瑞々しい思索に満ちた一冊は、読む度に新しい」

 

本書の魅力を網羅してくださった評に感謝です。

松村さん、西日本新聞さん、ありがとうございました!


『家をせおって歩いた』刊行記念トークイベント開催!

 

初めてのイベントを開催できることになりました!

告知期間が短くなってしまったのですが、ぜったい面白いものになると思いますので、みなさまぜひお越しください。

本をお持ちくださった方には終了後、サイン会も行います。

ビールも飲めます!

 

村上慧×坂山毅彦

「建築と本と移動をめぐる対話」

 

日 時:2017年5月13日(土) 19:00-21:00(18:30開場)

会 場:本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4-2F  

入場料:1500円+1ドリンクオーダー

予 約:ご予約はこちらから!

 

発泡スチロール製の家を担ぎ、徒歩で移動、毎晩出会った人の敷地に移住しながら絵を描き、考えつづける美術家、村上慧さん。家ごと移動するという究極の建築のかたちを示した村上さんが、ミニマルな生活の中で最後まで手放さなかったのが本でした。

そんな村上さんのプロジェクトに注目してきたのが、建築家でありながら書店員としての顔も持つ坂山毅彦さんです。
2年前、村上さんの前作『家をせおって歩く』(「たくさんのふしぎ」)の刊行記念イベント@本屋B&Bがきっかけで出会った2人が、初めて建築について、本について語り合います。

プロフィール:
村上慧(むらかみ・さとし)
美術家。1988年東京都生まれ。2011年、武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。友人と借りたアトリエの鍵を受け取った日に東日本大震災が発生。2014年4月より発泡スチロール製の家に住む。著書に『家をせおって歩く』(「たくさんのふしぎ」福音館書店)、主な個展に「移住を生活する 1~182」(2015)、グループ展に「瀬戸内国際芸術祭」(2016)、「吉原芸術大サービス」(2015)など。第19回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)入選。

坂山毅彦(さかやま・たけひこ)

坂山毅彦建築設計事務所 代表、書店員|建築家。1978年北海道根室市生まれ。2003年東京都立大学大学院修士課程修了。2016年第2回これからの建築士賞。2016年プリズミックギャラリー展覧会「〇〇書店」。

 

聞き手:高松夕佳(たかまつ・ゆうか)
夕書房代表。1975年茨城県つくば市生まれ。福音館書店で月刊誌「母の友」の編集に携わったのち、2017年夕書房設立。

 


4月8日(土) 長野県松本市

 

ついにこの日がやってきました。

前日に松本入り、見本220部を受け取り献本作業と松本市内書店への納品を完了。

残った在庫を市内の老舗レストランへ運びます。

 

今日は、『家をせおって歩いた』の著者、村上慧さんの結婚式。

日記に登場する「なおこ」さんとの晴れの日にお披露目できるようにとの一念で、刊行にこぎつけたのがこの本なのです。

 

席次表を見てびっくり。あの方もこの方も、『家をせおって歩いた』に登場する方ではないですか。会場でキョロキョロしては、ひとりうなずいたり目を丸くしたり。みんな村上さんの人生にかかわってきた方なのだなと思うと、胸が熱くなります(親戚のおばちゃんの心境)。

 

祝福と愛に包まれた、和やかですてきな人前式&披露宴でした。

村上さん、なおこさん、末永くお幸せに。

 


4月6日(木) 東京都千代田区神保町

 

10:20 図書印刷さん神保町営業所にて、見本3冊を受け取りました!

刷り出しも見てはいましたが、実物はやっぱり全然違います。

想像以上にかっこいい……。

 

思えば昨年末より原稿整理を始め、1月7日に上野公園で村上慧さんと初めての打ち合わせ(というか散歩?)をして始まった『家をせおって歩いた』と夕書房。

デザイナーの佐々木暁さんに初めてお目にかかったのは1月27日(打ち合わせ時間なんと4時間超)、検討の末、図書印刷さんに印刷・製本をお願いしたのは2月8日のことでした。

3月17日カバー類入稿、21日本文4色入稿、27日本文1色入稿責了というスピード入稿には、訳があり。

たくさんのお仕事を抱えられて超多忙な佐々木さんには大変なご無理をお願いすることになってしまいましたが、最後の最後までよりよりデザインを目指して改良を重ねるなど、できうる限りの力を尽くしてくださいました。

図書印刷の三好さん、武田さんは、2014年まで10年勤めた福音館書店「母の友」編集部時代に大変お世話になっていたお2人。印刷のことや倉庫のことなど何もわからず不安いっぱいのとき、相談に乗ってくださるプロがいるありがたさといったら! 本づくりにおいても、新しい製本方式にも実験を繰り返して取り組んでくださいました。

 

ちなみに現在私は神保町勤務。佐々木さん、武田さんともにオフィスが神保町ということで、打ち合わせやゲラの受け取りなど、すべて徒歩圏内でできたのもまた幸運なことでした。

 

さて、明日はいよいよ納品の日を迎えます。

超特急での本づくりの「訳」についても、次の更新でお伝えできるかと思います!